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浅海域の海底地形計測

 海底地形データのうち、浅海域の水深は、航海においては座礁の危険を回避するために特に重要であり、正確な高潮や高波のシミュレーションや沿岸域の生物学的な調査のための基礎データとしても必要不可欠です。既存の測深方法には主に音響測深と航空レーザー測深があります。音響測深では船による調査を行うが、非常に浅い海域においては効率が悪く、座礁の危険性もあることからそもそも計測が困難です。航空レーザー測深では、浅海域を計測できますが、当然ながら航空機が飛行できる海域である必要があります。この他、各調査に必要なコストが大きいこともあり、浅海域においてはこれまで必ずしも十分なデータが収集されていません。
 これら既存の測深方法とは異なる方法として、衛星画像を解析して得られる水深情報であるSDB(Satellite Derived Bathymetry)があります。衛星画像から水深を推定する方法では、光が水中で指数関数的に減衰する原理に基づき、衛星で観測される放射輝度が水深により異なることを利用しています。SDBは、航空レーザーと同じく浅海域の水深情報の取得に適している上に、衛星画像は世界中のほとんどの海域を観測でき、迅速に結果を得ることが期待できます。

図1.jpg

浅海域の海底地形を計測する主な技術の概要

浅海域の海底地形を計測する技術には、マルチビームソナーや航空レーザー測量など様々なものがあります。

SDB

光学衛星の画像から水深を推定することができます。右の図ではSentinel-2衛星データを用いて水深0-20mの範囲をカラースケールで表示しています。

SDB.jpg
海岸.JPG

海底地形に関する機関・プロジェクト

共同研究機関・連携機関

Sentinel-2沖縄.png
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